f0364260_14423113.jpg


東江地方に入って、朱徳がまず注目したことは、女の数が非常に多いということだった。
農民人口のたっぷり3分の2が、女や娘たちで、彼女たちは、男と同じように、部隊へ米をはこび、渡し舟をあやつって部隊を渡河させ、あるいは手に武器をとって、部隊と一緒に行軍したのである。


この現象を説明するために、朱将軍は、中国南部諸州の歴史をふりかえって、こういった。

華南の諸省は、「帝国主義諸国の侵略による衝撃を最初にうけたのだ」
しかも、地方軍閥も、官僚も、「虎地主」どもも、これに便乗して、人民の血をしぼりとるのに力をつくしたのであった。
その結果、数十年間にわたって、大変な数の男性が、生きるために南洋に移住しなければならなくなった。

そして女たちだけが残って、故郷をまもっているのである。
たいていの貧しい家は、海外に出稼ぎにでた男たちが送ってくる、月に2、3ドルの金で生計をたてているのである。

だから、東江地方の人口の約3分の2が女になり、これらの女たちは、畑を耕したり、水路の船頭になったり、汕頭その他の港町で沖仲仕をしたりして働いている。
女たちは、農民同盟の創設者にもなったし、農民自衛隊に加わって男と肩をならべて戦いもした。
男と同じように戦死し、「虎地主」どもが勝利をおさめたときには、彼女たちの首も、村々の前で、棒に突きさされて、さらされたのであった。


「私が、中国で肉体的に強健で、解放された女たちを目にしたのは、これが最初だった」と朱将軍はかたった。

女たちは、生まれたままの足をしており、男と同じようにはだしで、頑丈で、なんでもやれた。
女たちは、あらゆる種類の責任を負わされていたので、父親、夫、姻戚などの昔からの圧制から解放されてしまっていた。
それにもかかわらず、女たちは、出稼ぎにでた男たちを慕い、たくさんの恋慕の歌をつくっていた。



[PR]
by far-east2040 | 2018-10-12 09:00 | 第6巻「土地革命の開始」改編