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 「農民工作の準備をさせるために」、勇敢な扇動者からなるいくつかの小部隊を先行させたうえで、紅軍は、数日後、江西省中央部の城壁をめぐらした都市、寧都を占領した。地方守備隊と地主どもは、紅軍が近づくと、たちまち逃げだしてしまったが、商工会は、大昔からの慣習どおり、国民党の旗を引きおろして、赤旗をかかげ、紅軍にむかって、5千ドルの金と市の鍵をさしだした。


 朱徳と毛沢東は、5千ドルはうけとったが、商工会の宴会への招待はことわった。紅軍は、地主から食糧やその他の財産をすべて没収し、必要分以外は市の貧民に分配し、全市民の大衆集会をひらいた。紅軍は、占領した町や市ではどこでもしたように、ここでも牢獄の扉をひらき、犯罪の内容はとわないで、すべての囚人を釈放した。その理由について、朱将軍は、「犯罪は、階級の問題だから」とはっきりいった。囚人の多くは政治犯で、手枷足枷をはめられ、ひどい拷問をうけて、一生なおらない不具者にされていた。そのほかは食べ物や服を盗んだいう、個人財産に対するささいな犯罪で投獄された貧乏人だった。


 寧都に3日間とどまったのち、紅軍は、負傷者や病人や疲労したものを集め、地主から米や補給物資を没収したうえで、東固山地の基地に向かって西へと行軍を開始した。そこはすでに、紅軍を歓迎する準備ができていた。


 この東固への行軍は、まるで凱旋行進であった。農民たちがとびだしてきて、負傷者や補給物資の運搬を手伝ってくれた。東固基地にある竜岡の町は、農民運動の強力な中心地で、みなが紅軍を歓迎に出てきて、それぞれの家庭で紅軍を歓待したいと申し出てくれた。ここで朱徳と毛沢東は、李文林にであった。李は、黄埔軍官学校の出身で、一個中隊のゲリラをひきいて、紅軍を山に案内するためにやってきた。



by far-east2040 | 2018-08-28 09:00 | 第6巻「土地革命の開始」改編