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西安事件 『偉大なる道』第10巻①ー2

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 そこで、1211日の明け方、張学良の部隊は行動をおこした。蒋が連れて来た秘密警察と国民党のそれぞれの本拠地と、蒋が任命した陝西省政府主席邵力子の邸宅をおそって、全員を逮捕した。蒋の参謀たちの泊まっている西安招待所をおそった一団は、将校たちをベッドからたたきおこし、自動車につめこんで、青年元帥の司令部に連行した。


西安で機関銃や小銃の音がするころ、若い東北軍将校が部隊をつれて臨潼に急行した。そこで蒋介石の甥――全国でもっとも憎まれていたファシストの一人だった――と彼の護衛を射殺した。蒋介石は寝巻着のまま逃げたが、とらえられて、西安の張学良元帥と楊将軍のところへ運ばれた。総統はそこで、西北の抗日軍隊の要求を相談するために抑留する、といいわたされた。


西北各地の東北軍は、蒋が内戦のために持ちこんできた弾薬、食糧、衣料など一切の物資を差しおさえた。同時に紅軍は、西安から数マイルのところまで進出し、省を横切って歩哨線をしく一方、朱徳と毛沢東は、北方の延安を占領して、本拠地をそこに移した。


蒋が「誘拐」(国民党や外国人は彼の抑留をこうよんだ)され、それから3日後に、西安に新たに軍事委員会がもうけられ、紅軍をふくむすべての抗日軍隊は、代表者を送るように勧誘された。掃共戦のため西安飛行場に集められた25機の爆撃機や戦闘機を捕獲した青年元帥は、その1機をおくって、紅軍代表を軍事会議に連れてきた。紅軍代表団主席の周恩来は、ここで、蒋がしぶしぶ引き受けていた会談に、新たに参加した。



by far-east2040 | 2019-06-13 09:00 | 第10巻「歴史との出あい」改編