范石生将軍への報復 『偉大なる道』第6巻⑤ー12

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これとちょうど同じとき、朱徳将軍は、広東省から進撃してきた封鎖部隊を切断するための牽制作戦をおこなうために、紅軍三個連隊をひきいて、南部湖南へうってでた。

その作戦は、報復と喜劇の2つの要素を含んでいた。
旧雲南軍時代の彼の旧友
范石生将軍は、今は、友情などというつまらないことはすっかり忘れてしまって、反革命の側へ寝がえっていた。

朱徳は、彼に一場の教訓をたれてやろうと、決意したのである。


范将軍の諸部隊は、南湖南のある都市を占拠して、大量の弾薬をたくわえていた。

朱将軍の部隊が、あまりに突然、この町をおそったので、野外で教練をしていた、范将軍の部隊数個中隊は、度肝をぬかれて、呆然としていた。

朱徳の部隊は、一発の銃火もまじえることなく、范軍の最後の一兵まで武装解除をおこなったが、その間、朱将軍は、悠然と、敵兵のあいだを歩きまわっていた。
ついで、朱徳は、数百人の敵兵が講義を聞いている市中の大きな公会堂へ平然と入っていった。

朱徳の部隊は、彼の命令にしたがって、数百人の敵兵が机に向かってこしかけたまま、びっくりして見つめているなかを、公会堂の壁にかかっている、小銃と弾薬帯を、全部とりあげてしまった。

その間、天秤棒と縄をもったのこりの朱徳軍は、弾薬箱をせっせと運びだしていた。


この奇襲が全部おわるのは、わずか1時間たらずしかかからなかった。
范将軍の部隊が、生気をとりもどしたときには、朱徳は、部隊をひきいて、井岡山へ向かってしりぞいていたのであった。


朱将軍の部隊は、山のような分捕り品をかついで、うんうんいいながら、山に帰っていった。
その途中で、彼らは、二個連隊をひきいて救援にでてきた毛沢東に出あった。
毛沢東の報告によると、井岡山の封鎖は、今では、ほとんど完璧になっていた。

行軍しては、肩にかついだ重荷をおろして、襲撃してくる敵軍とたたかって追っ払い、行軍しては、たたかいながら、ついに、朱徳と毛沢東は、曲がりくねった細い道の1つにたどり着き、荒涼たる井岡山の山中に登っていった。



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by far-east2040 | 2018-09-04 09:00 | 第6巻「土地革命の開始」改編