第2巻「革命への道」を読んで

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この巻は有名な辛亥革命に下級指揮官として参加する朱徳が描写されているので、より具体的になって理解がすすんだ。

気になるキーワードを個人的覚書として記録。


読書人階級―イギリスでいえば紳士階級? Koreaでは在地両班?

日英同盟

日本への留学生

日露戦争の勝利―当時の影響力は大きかったようだ。

鉄道技術――今でいえばIT技術か?

科挙の受験資格―清の時代に農民出身で受験したのは朱徳がはじめてでは?

買官

商人―ものだけではなく個人間の現金輸送もになっていた。

機関紙―新聞の発展当初の情報伝達共有など純粋な目的。

鉄路借款

哥老会―血縁関係の強い社会での横のネットワーク?

弊制借款―中央銀行制度設立への介入?

少数民族への偏見意識

蔡鍔―この名前を知っている人は中国史の通?

   淡白な容貌、情熱、行動力、企画力すべて魅力的な人物だ。

外国の干渉への不快感

故郷―聖書には預言者は故郷では嫌われると書いてあったような気がする。

魯迅の作品―「故郷」をふくめてもう一度親しみたいと思った。

新教育―旧社会からの攻撃のすさまじさ。日本では新教育がほとんどストレスなく受け入れられたような気がする。

学問への尊敬―功罪はあるけれど、儒教のよさとして否定できないところ。

脱出―指導者はほとんどみな危機一髪の脱出経験をしている?

目に見えない束縛からの脱出。出口、チャンス……

辛亥革命―歴史を学ぶとはこういうことか……

     トップランナーからアンカーへバトンをつないだ孫逸仙(孫文)の功績を再評価。


つづいて、第3巻「災厄と禍害」では、軍人として官僚として大出世するけれど、身近な人たちの死や辛亥革命後の現実に絶望の日日をすごす朱徳にとってつらい回想になる。

聞き取るスメドレーもしんどかったようだ。


この本ではさらっと書き流しているが、大勢の妻や妾をはじめとして欲しいものはすべて手に入れ、アへン吸飲で現実から逃避し、四川省の軍閥騒動にまきこまれ、悪いうわさも広がる。

毛沢東や周恩来など他の指導者と比べると独特の回り道をしている。

彼の弱さでもあるが、誰からも共産党員とは疑われなかったので、後の展開は有利になった。

深いところから這い上がっていく姿からは受け取りたいものがある。


もともと餓死から救ってもらおうと朱徳ひとりだけ教育を受けさせてきた家族は、金銭的には一応報いを受けたことにはなる。

そのまま軍閥のひとりとして、歴史の血なまぐさい片隅で快楽的な人生を終えていても不思議ではなかった人だ。


エドガー・スノーは、朱徳の読書癖で培われた想像力が次の舞台へと踏み込ませたと分析していた。



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by far-east2040 | 2018-05-14 09:20 | 『偉大なる道』