旧式学者対新学問 『偉大なる道』第2巻②ー10

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              Wikiより借用


朱将軍の説明によれば、成都のような大都会では、「封建勢力は退潮しつつあったが、いなかでは、郷紳と彼らの同盟者たちが、まだ王者の威厳をふるっていて、あらゆる思想と行為を上から統制し、法廷と警察と地方軍を支配していた。
旧式学者は、そういう家族の出身であり、彼らといっしょに新学問を非難して、『国粋』をおびやかす野蛮な風習の侵害である、といった」
朱将軍にいわせれば、「本当は、新学問が彼らの生計をおびやかしたからだ」


古い封建勢力のほかに、知識人や商人などの進歩的な人びともいて、彼らは、中国は変革かさもなければ死だということは知っていた。
朱の教師仲間はそういう家族の出身だった。
そういう勢力は少数者だったので、実際、はじめて新校をひらいてみると、たった12人しか入ってこなかった。
この12人は保守派を恐慌におとしいれ、彼らは、「一匹の犬が吠えたら百里内のすべての犬が吠え出す」と警戒した。


新学問へのたたかいは、こうした前哨戦からはじまり、やがて新教師らは「にせ外人」で、爪を切り、にせの弁髪をつけ、野蛮思想を教える、という噂が流れだした。
孝行、正義、それどころか婦人の貞淑の徳もあざ笑っている、ともいわれた。
つまり、この新教師連中で、健全な若者らしく結婚しているものがひとりもいないというのはおかしいではないか、というのであった。


そうした悪評にもかかわらず、旧式学校から新しい方に移ってくるものが何人か出てくるようになったので、保守派はさらに猛攻撃を加えてくることになった。
一撃は次のようなものだった。
新教師のひとりは朱とかいう下賤な階級のもので、それが「体育」とやらいうものを教えるそうだが、それは少年たちをすっ裸にして教師の前でのたうちまわらせるのだ! 
身体を使うのは百姓や苦力(くーりー)の本職であって、紳士の子弟が使うものは精神である!



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by far-east2040 | 2018-04-26 09:00 | 第2巻「革命への道」改編